「日本人」カテゴリーアーカイブ

玄洋社とムスリム

興亜論者とムスリム
世界の道義的統一を目指した日本人たちは、東アジアだけでなくイスラーム諸国に対しても特別な関心を払っていた。その中心にいたのが興亜論者であった。
彼らは、欧米に抑圧されるムスリムの惨状を我が事のように考え、欧米列強の植民地支配からの解放を目指して協力しようとしていた。  続きを読む 玄洋社とムスリム

大川周明とイスラーム

大川周明が古今東西の宗教思想から大きな影響を受けていたことについては、すでに書いた。彼が重視したものは、一言でいえば「天人合一」的、「万物一体」的な観念であったろう。
つまり、天を中心にあらゆるものが相互に切り放されず結び付いているという思想である。それは、天の意志、宇宙の意志によって、万事がとりおこなわれるべきだという思想に展開する。例えば、道徳と正義が尊重されるような社会の建設という思想に発展するのだ。  続きを読む 大川周明とイスラーム

タラクナート・ダスの全亜細亜主義

「全亜細亜主義・独立亜細亜・世界平和」

タラクナート・ダス(Taraknath Das)は、祖国インドをはじめとするアジア諸国の独立を目指して果敢な行動を続けた興亜論者である。1905年頃、彼はカルカッタからアメリカに渡った。やがて、インド独立を目指すガダル党(Ghadr party)に参加する。ガダル党とは、アメリカ西海岸に留学したインド人や亡命したインド人が中心になって20世紀初頭に結成した、インド独立運動を支持する団体で、本部はサンフランシスコに置かれていた。  続きを読む タラクナート・ダスの全亜細亜主義

合気道開祖・植芝盛平の道話/道歌

道話

「武における業はすべて宇宙の真理に合わせねばならぬ。宇宙と結ばれぬは孤独なる武にすぎず、愛を生む<武産>の武とは異質のものである。合気は愛を生む<武産>の武であり、大和大愛の愛気にほかならぬ。その<武産>の武のそもそもは<雄叫び>であり、五体の<響き>の槍の穂を阿吽(あうん)の力をもって宇宙に発兆したものである。
五体の<響き>は心身の統一をまず発兆の土台とし、発兆したるのちには宇宙の<響き>と同調し、相互に照応・交流しあうところから合気の《気》が生じる。すなはち、五体の<響き>が宇宙の<響き>とこだまする<山彦>の道こそ合気道の妙諦にほかならぬ。 続きを読む 合気道開祖・植芝盛平の道話/道歌

大日本武道宣揚会趣意書

神より来る武
 古神道を基礎とした信仰団体・大本教(現大本)を率いた出口王仁三郎は、「神より来る武」を説いた。彼が総裁を務めた大日本武道宣揚会は、そうした真正の大日本武道を宣揚するために昭和7年に誕生した。同会の会長に就いたのが合気道開祖・植芝盛平であり、彼は大本信徒として大正13年に敢行された王仁三郎の入蒙にも同行している。
 以下は同会の趣意書である。
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言霊と古今伝授

古今和歌集解釈の秘説

 古今伝授とは、古今和歌集の中の語句の解釈に関する秘説を伝授することである。室町時代の歌人・東常縁(トウノツネヨリ)は、藤原定家より受けた御子左(ミコヒダリ)の享受とともに、正徹、尭孝といった中世を代表する歌人に学び、切紙に記した免許目録を弟子に伝授する方法によって、連歌師の宗祇に伝授したという。この切紙を中核とする伝授により、古今伝授が確立された。 続きを読む 言霊と古今伝授

今泉定助関連文献

書籍

著者 書名 出版社 出版年 備考
  今泉定助先生研究全集 ; 第1巻 日本大学今泉研究所 1969 伝記篇 今泉先生を語るーその思想と人間(葦津珍彦) 今泉定助先生正伝研究 その国体論と神道思想史上の地位(高橋昊) 今泉定助大人に縁りの神道人(阪本健一) 年譜・著作目録・目録抄(今泉研究所編) 研究篇 帝王学の壮観 北畠親房卿と今泉定助先生(幡掛正浩) 今泉定助翁による皇道思想の展開ーとくに川面教学との関係において(中西旭) 今泉定助翁の神道観(安津素彦) 今泉定助先生の世界皇化論(葦津珍彦) 今泉学の神道皇道論と日本学の原理体系(小野正康)
  今泉定助先生研究全集 ; 第2巻 日本大学今泉研究所 1969 著作編1 皇道論叢,皇道論叢補遺 続きを読む 今泉定助関連文献

井上正鐵と禊教

伯家「永世の伝」を継承

 井上正鐵は寛政2(1790)年8月4日に安藤真鐵の次男として生まれた。寛政12(1800)年に母方の縁で今治の藩士、富田惣治の養子となり、その本姓である井上を名乗るようになった(黒住忠明、坂田安儀校注『神道大系 論説編28 諸家神道(下)』神道大系編纂会、1982年、禊教9~11頁)。 続きを読む 井上正鐵と禊教