現在マレーシアのクダ州首相を務めるムクリズ(Mukhriz)氏は、マハティール前首相が下院議員に初当選した1964年に三男として生まれた。
マハティール元首相がルック・イースト政策を打ち出した1981年に、同政策を実践する形でムクリズ氏は日本に留学している。上智大学で経営管理を専攻、1987年まで在籍していた。1989年にはボストン大学で国際マーケティングの学位を取得、東京銀行(現東京三菱銀行)のクアラルンプール支店勤務を経て、実業家として独立した。Opcom Holding会長を務めてきた。 続きを読む ムクリズ・ウォッチ
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G15(途上国15カ国グループ)
グローバル企業支配に抗するG15とは何か?
ISDS(Investor-State Dispute Settlement、投資家対国家の紛争解決)に象徴すれるように、国家に対するグローバル企業の優越という流れが強まりつつある。
こうした中で、先進国支配に抗し、南北格差の是正に取り組んできたのが、G15(途上国15カ国グループ)である。
G15とは、G8の途上国版ともいいうる会議で、非同盟諸国会議に属する主要途上国による定期会議のことである。1990年6月にマハティール首相(当時)の提唱で第1回会議が開催された。途上国の発展のための経済グループとしては、G77があるが、その結集による力は軽視できないものの、参加国が多過ぎ、小回りがきかないという欠点も指摘されてきた。その点、G15では、突っ込んだ議論が可能で、緊急の問題について討議できるなどの機動性がある。
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TPP反対 マハティール元首相のメッセージ
2013年12月8日に開催された「これでいいのか?!TPP 12.8 大行動」で代読されたマハティール元首相のメッセージ
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TPP交渉は空中分解
TPP交渉の閣僚会合が2013年12月7日にシンガポールで始まったが、交渉は空中分解の様相を呈しつつある。特許期間延長や国有企業問題で、合意は不可能だからだ。
国内製薬業界の意向を受けてアメリカは新薬の特許期間延長も目指しているが、新興国はジェネリックの開発・普及が遅れるとして、特許期間延長は認めない。
「国有企業問題」で、アメリカは民間企業との対等な扱いを要求しているが、これも新興国は認めない。特に、この分野でのマレーシアの譲歩はありえない。マハティール元首相が公然と反対しているからだ。
ここで注目されるのが、交渉開始2日前の12月5日、マレーシア与党が決定した方針だ。与党UMNO総会で、総裁ナジブ・ラザク(首相)は、ブミプトラ(マレー人および先住民族の総称)支援対策の重要性を強調、5つの行動計画の一つにも、ブミプトラ経済の強化が盛り込まれたのだ。TPP交渉でのマレーシアの譲歩はない。
わが国もマレーシアの交渉姿勢を見習うべきだ。
マハティール元首相「TPPは必要ない」
2013年12月4日、マハティール元首相は、クアラルンプール近郊でNHKのインタビューに応じ、TPP交渉を主導するアメリカの姿勢を「自分たちの価値観を押しつけようとする」と批判したうえで、「TPPは必要ない」と述べた。
NHKの報道によると、マハティール氏は、TPP交渉で議論されている、企業が進出先の国を国際的な仲裁機関に訴えることができる仕組みや、公共事業の受注を巡り国内企業と外国企業との競争条件を緩和するルールなどを例に挙げ、「貧しい国は豊かな国に対して交渉力がなく、不平等だ」と強い懸念を示した。
さらに、「アメリカの政策は中国に対抗するものだ。しかし、マレーシアは中国と多額の貿易を行い、良好な関係を築いている。私たちにTPPは必要ない」と述べた。
マハティール元首相「AP廃止はマレーシア国産自動車メーカーの終わり」
2013年11月28日、マレーシアのマハティール元首相は、自動車輸入許可証(Approved Permit=AP)に関して、制度廃止が国民車メーカー、プロトンとプロドゥアにとって終わりを意味するとの見解を示した。
マレーシア、TPP離脱の可能性も
マハティール元首相がTPPに対する警戒論を繰り返す中で、マレーシア政府がTPPから離脱する可能性も出てきた。2013年8月28日付の『The Malaysian Reserve』は、「Malaysia may review TPP move」と題して次のように報じた。
Malaysia will review its commitment to the controversial Trans Pacific Partnership (TPP) agreement if studies it has commissioned find that the regional free trade agreement (FTA) is detrimental to sections of the Malaysian economy.
Minister of International Trade and Industry Datuk Seri Mustapa Mohamed said following stiff opposition by Malaysian groups, the government has commissioned two studies to weigh the pros and cons of Malaysia joining the TPP.
He said the government will make a decision based on the findings of the two studies.
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台頭するマレーシアのTPP反対論
マハティール元首相が『New Straits Times』(7月12日)に掲載された記事でTPP反対論を展開して以来、マレーシアでTPP反対論が強まりつつある。
8月7日には『Free Malaysia Today』が、次のようにTPP反対派の急増を報じている。
Debunking TPPA myths
The idea that it may have been better for Malaysia to stay out of TPP negotiations is a myth that needs to be debunked through a fact based cost/benefit analysis.
It seems that increasingly more and more people in Malaysia ‘love to hate’ the Trans-Pacific Partnership (TPP) project. An unlikely alliance appears to be emerging between former prime minister Dr Mahathir Mohamad and members of opposition on this issue.
This could potentially harm Malaysia’s interest if as a result of this pressure it is forced to abandon its efforts to be part of the groundbreaking trade pact.
In my personal view Malaysia is absolutely right to enter the trade negotiations with 12 Pacific nations to defend its own economic interests within TPP. 続きを読む 台頭するマレーシアのTPP反対論