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三上卓先生と真木和泉「大夢記」

三上卓先生は「大夢」と号したが、この「大夢」は真木和泉の「大夢記」に着想を得ていたと考えられる。

 真木は、文化十(一八一三)年に久留米で生まれ、藩校明善堂で学び、弘化元年に水戸遊学を許されて、江戸に赴いている。四度、会沢正志斎を訪ねている。嘉永五年(一八五二)年に、藩政改革の建白をして執政有馬監物らを排斥する藩政の改革を企てるが失敗、以後十年の長い間、塾居生活を余儀なくされた。この時期に真木が書いた倒幕の戦略書が「大夢記」である。山口宗之氏は『真木和泉』において、次のように書いている。 続きを読む 三上卓先生と真木和泉「大夢記」