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大日本殉国会

「外部ノ物質的援助ヲ仰ガズ」

 華々しい活躍はしなかったものの、無私に徹した運動を志していた維新団体として知られているのが、大日本殉国会である。
大正15年2月11日、古着屋を営んでいた増井潤一郎が旗揚げした団体である。増井は新潟県高田の出身で、小学校の教師をしていた父から武士的教育を受けるとともに、漢学を仕込まれて成長した。増井の脳裏には、父から教えられた『日本外史』をはじめとする著書に示された楠一族の殉国物語が深く沁み込んでいた(荒原朴水『大右翼史 増補版』大日本一誠会出版局、1974年、100頁)。 続きを読む 大日本殉国会