コンセプト:「21世紀のアジア人的ライフスタイル・マガジン」
なぜが、短命に終わった『わーずわーす』。創刊号にはマハティール・インタビューが……
アジアの巨人① マハティール・ビン・モハマド
書き手、インタビュー:坪内隆彦、写真:カミコウベ アツシ
発行:株式会社フーガ
発売:株式会社主婦の友社
2005年2月1日発行/定価:780円
興亜論者とムスリム
世界の道義的統一を目指した日本人たちは、東アジアだけでなくイスラーム諸国に対しても特別な関心を払っていた。その中心にいたのが興亜論者であった。
彼らは、欧米に抑圧されるムスリムの惨状を我が事のように考え、欧米列強の植民地支配からの解放を目指して協力しようとしていた。 続きを読む 玄洋社とムスリム
「全亜細亜主義・独立亜細亜・世界平和」
タラクナート・ダス(Taraknath Das)は、祖国インドをはじめとするアジア諸国の独立を目指して果敢な行動を続けた興亜論者である。1905年頃、彼はカルカッタからアメリカに渡った。やがて、インド独立を目指すガダル党(Ghadr party)に参加する。ガダル党とは、アメリカ西海岸に留学したインド人や亡命したインド人が中心になって20世紀初頭に結成した、インド独立運動を支持する団体で、本部はサンフランシスコに置かれていた。 続きを読む タラクナート・ダスの全亜細亜主義
イスラームとヒンドゥーの連帯
植民地支配を永続させることを目指していたイギリスの常套手段は、徹底した分断統治であった。アジア人の結束を乱すことによって、有利な状況を作り出そうという意図だ。日中の分断、イスラームとヒンドゥーの分断など、アジア各地でそれは成功を収めた。 現在もなお、アジアが結束できない理由の一つに、アングロ・サクソンの分断統治的政策の影響があるのかもしれない。 続きを読む キラーファト運動─イスラームとヒンドゥーの連帯 |
対等願望に注目
西脇文昭氏の「21世紀日本外交のグランド・デザイン」が話題になっている。もちろん、この論文には「個人的見解」との断わりがついているが、防衛大学校助教授によるこの論文が外交防衛政策関係者に与える影響は、決して小さくはないだろう。 続きを読む 西脇文昭氏の外交論
1955年4月にインドネシアのバンドンで開催されたアジア・アフリカ会議の最終コミュニケ抜粋
「アジア・アフリカは偉大な宗教と文明の揺籃の地であった。この宗教と文明は自らの発展過程をたどりながら他の宗教や文明を豊かなものにしてきた。したがってアジア、アフリカの文明は精神的、世界的基盤の上になりたっている。不運にもアジア、アフリカ諸国間の接触は過去数世紀にわたってさまたげられてきた。 続きを読む アジア・アフリカ会議最終コミュニケ
青柳種信と辛島並樹
明治時代になって神祇伯は廃止され、白川家も子爵になった。やがて、第33代の白川資長の代で白川家は絶家となってしまう。しかし、伯家神道はいくつかのルートで伝承されていた。その1つが、第30代の雅寿王によって伝授された青柳種信のルートである。 続きを読む 鬼倉足日公とすめら教
「外部ノ物質的援助ヲ仰ガズ」
大正15年2月11日、古着屋を営んでいた増井潤一郎が旗揚げした団体である。増井は新潟県高田の出身で、小学校の教師をしていた父から武士的教育を受けるとともに、漢学を仕込まれて成長した。増井の脳裏には、父から教えられた『日本外史』をはじめとする著書に示された楠一族の殉国物語が深く沁み込んでいた(荒原朴水『大右翼史 増補版』大日本一誠会出版局、1974年、100頁)。 続きを読む 大日本殉国会 |
関連書籍
著者 | 書名 | 出版社 | 出版時期 |
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頭山満、的野半介、杉山茂丸、内田良平、夢野久作 | 玄洋社怪人伝――頭山満とその一派 | 書肆心水 | 2013年10月 |
頭山満 | 頭山満思想集成 | 書肆心水 | 2011年10月 |
石瀧豊美 | 玄洋社・封印された実像 | 海鳥社 | 2010年10月 |
頭山満、杉山茂丸、内田良平、犬養毅 | アジア主義者たちの声〈上〉玄洋社と黒龍会、あるいは行動的アジア主義の原点 | 書肆心水 | 2008年4月 |
大川周明著、中島岳志編 | 頭山満と近代日本 | 春風社 | 2007年12月 |
立雲頭山満先生講評 『大西郷遺訓』出版委員会編 | 大西郷遺訓 | K&Kプレス | 2006 |
堀 雅昭 | 杉山茂丸伝―アジア連邦の夢 | 弦書房 | 2006 |
頭山満 | 頭山満言志録 | 書肆心水 | 2006 続きを読む 玄洋社関連文献 |