ブック「キリスト教原理主義のアメリカ」 坪内隆彦著『流通サービス新聞』、14ページ

 日本のマスメディアの米国政治報道の質は決して低くない。
 「しかし、エスタブリッシュメントに属する政権内部、議会の動きに関する報道がほとんどで、そこからは社会の底流の動きや少数派、異端者たちの声の政治的意味を十分に知らせることは難しい」と著者は言う。
 若年層、低所得層、非白人層への浸透に本腰を入れ始めた米国キリスト教徒連合─米国の政治を完全に牛耳るところまで力を伸ぱす可能性もあり得るその団体を分析。民主党対共和党、リベラル対保守の図式は時代遅れで、産業・ビジネス優先のエスタブリッシュメントに対抗する政治勢力としてキリスト教原理主義の影響力を重視せよという。(亜紀書房刊=03・5280・0261=四六版、二七一ページ、一、六〇〇円)

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