ディナール構想の展開

マレーシアのクランタン州が金貨ディナールを発行

 2010年8月12日、マレーシアのクランタン州政府は、イスラーム通貨であるディナール金貨とディルハム銀貨の発行を開始した。クランタン州が発行した金貨は重量が4.25グラムとイスラーム標準に準拠している。正式な通貨として州内の1,000カ所の店舗で使用できるほか、喜捨や巡礼基金拠出金などの支払いで使用することができる。


シャフィー・アントニオ氏が「金貨ディナール」への回帰を主張と
 2009年6月15日、『ガルフ・タイムズ』は、インドネシア中央銀行イスラーム銀行委員会メンバーのモハメッド・シャフィー・アントニオ氏が、「世界的な通貨危機に対応して金貨ディナールに回帰すべきだ」と主張したと報じた。


マハティール元首相、金に基づく貿易通貨を提唱
 2009年4月29日、マハティール元首相は訪問中の北京で演説し、金に基づいた貿易通貨の導入を提唱した。


ゴールド・ディナール使用促進決議案を採択
 2009年1月15日、第3回イスラーム経済議会は、貿易決済のための主要通貨としてゴールド・ディナールの使用促進を求める決議案を採択した。


マレーシア、ディナール使用についての議論へ
 2008年12月6日、マレーシアのノル・モハメド・ヤコブ第2財務相は、「通貨市場の先行きが不透明になっている現在、イスラーム諸国会議機構(OIC)参加諸国が、拡大する貿易における金貨ディナールの役割に注目することは望ましいことだ」と語り、マレーシア政府がOIC諸国とディナール使用について議論していく考えを示した。


PAS、マハティール前首相をディナール・セミナーに招待
 2006年9月20日、野党PASが政権を握るクランタン州はイスラーム金融制度に基づいた独自の金貨ディナールと銀貨ディルハムの使用を開始した。クランタン州金融計画委員会議長のハサン・ムサ氏は、PASは金貨ディナールに関するセミナーの基調講演者としてマハティール前首相を招く予定だと語っている。


クランタン州がディナール使用開始
 2006年5月21日、野党PASが政権を握るクランタン州執行委員会メンバーのフサン・ムサ氏は、同州が3カ月以内に金貨ディナールの使用を開始すると述べた。同州政府は、アブドラ首相とディナール使用に関して議論するため、フサム氏を派遣する。


ディナール使用をOIC加盟国に働きかけ
 2005年6月15日、ノル・モハメド・ヤコブ第2財務相は、マレーシアはOIC加盟国が二国間貿易にゴールド・ディナールを使用し、米ドル依存を軽減するよう熱心に働きかけていると語った。イスラーム開発銀行年次総会が6月23日からクアラルンプールで開催され、イスラーム債券が討議される。


中央銀行がGTPA促進のため作業
 2004年10月13日、アブドラ首相は、金に基づいた貿易決済制度(GTPA)を促進するため、またGTPAを支持したイスラーム諸国会議機構(OIC)加盟国に対して技術的な援助を与えるため、現在マレーシア中央銀行イスラーム開発銀行(IDB)とともに作業を進めていると述べた。GTPAは、2003年にクアラルンプールで開催されたOIC首脳会議で採択されたプトラジャヤ宣言において、すでに支持されている。アブドラ首相は、リンギに代わる通貨としてディナールを使用する計画はないとも述べた。


マラッカ州で動き出したディナール
 2004年10月4日、マラッカ州のモハメッド・アリ・ルスタン知事は、金貨ディナールによって税やザカートを支払う構想は人々に歓迎されていると語った。
マラッカの国際貿易センターで開催された金貨ディナールに関するセミナーの後、IGD社のフランチャイズであるSinggahsana Emas社は、マラッカですでに30万リンギ相当のディナールを販売したと発表している。


ゴールド・ディナールの重要性を指摘
 2004年8月15日、ナジブ・ラザク副首相は、第1回国際ハラル展で演説し、進歩的、穏健、ダイナミックなイスラームを目指す国として、マレーシアがイスラーム世界の1つの事例になったと語り、マレーシアが推進するイスラーム銀行、イスラーム保険、イスラーム債券市場等とともにゴールド・ディナールの重要性を強調した。


ディナールによるザカート開始
 2004年7月5日、マレーシアのイスラーム・ディナール公式プロモーター、IGD社のシャムスディン・ユヌス会長は、まもなく金貨ディナール、銀貨ディルハムによる喜捨(ザカート)システムをスタートすると語った。まず、セランゴール州で開始し、順次その他の州でのサービスもはじめる。


DIFC理事がゴールド・ディナール支持
 ドバイ国際金融センター(DIFC)のカリド・ユスフ理事は、『湾岸ニュース』に寄稿した論文の中で、イスラームの共通通貨は貿易拡大に有効だとしてゴールド・ディナールを支持した。


マハティール前首相がサウジにディナール決済を提言
 2004年1月18日、マハティール前首相はサウジアラビアで開催された経済会議で講演し、米ドルが競争力を失っているので、原油取引の際には米ドルではなく金貨ディナールで決済するよう提言した。


ノル・モハメド・ヤコブ氏が第2財務相に
 2004年1月7日に発表されたマレーシアの内閣改造で、首相の経済アドバイザーとしてディナールを推進してきたノル・モハメド・ヤコブ氏が第2財務相に就任した。


ラジャ・モハマド・アブドラ氏
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マレーシアはイニシアティブを
 2003年12月、イスラーム・ビジネス会議所のラジャ・モハマド・アブドラ事務局長は、マレーシアはOIC議長国としてディナール使用のイニシアティブをとるべきだと語った。

 


OICサミットが金による貿易決済制度を支持
 2003年10月16日から18日にマレーシアで開催された第10回イスラーム諸国会議機構首脳会議は、プトラジャヤ宣言で「金に基づいた貿易決済制度(GTPA)が、貿易拡大やイスラーム諸国の統合の触媒になると信ずる」と宣言した。


ロイヤルミント・オブ・マレーシア、ディナール鋳造へ
 2003年5月6日、金貨ディナールの鋳造体制整備をにらんで、ロイヤルミント・オブ・マレーシアはコイン増産のための設備拡充を図ると発表した。2000万リンギを投じ、貨幣製造量を現在の年間4億枚から12億枚に増加する。ディナールは、主にザカートや結婚持参金などとして使用される。

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