木村武雄は中国のエージェントか愛国の王道アジア主義者か─『木村武雄の日中国交正常化』レビュー①(令和4年10月17日)

〈先日門田隆将氏の『日中友好侵略史』を読み、木村武雄という人物のことを知りました。同書では「廖承志が隠し続けた人物」として木村が登場、中国による工作のターゲットになっていた様子が描かれています。果たして木村武雄はエージェントだったのでしょうか。
 この木村武雄の人生に光を当てたのが、本書『木村武雄の日中国交正常化─王道アジア主義者・石原莞爾の魂』です。木村は、本書では単なる親中派ではなく、石原莞爾の王道アジア主義を体現した男として描かれています。著者は「王道アジア主義は西郷南洲を源流とし、宮島誠一郎、宮島大八、南部次郎、荒尾精、根津一、頭山満、葦津耕次郎といった人物に継承されていた」と述べ、日中関係に取り組んできた先人たちの思いを重視しています。長期的な日中関係の在り方について改めて考えさせられました。〉(アマゾン・レビュー、令和4年10月17日)。
坪内隆彦『木村武雄の日中国交正常化─王道アジア主義者・石原莞爾の魂』(望楠書房、令和4年9月)

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