憲法記念日の3日、護憲、改憲の立場からそれぞれ憲法を考える集会が札幌市内であり、9条の是非などを巡って議論が繰り広げられた。
市民グループ17団体が開いた「憲法を私たちの手に!5・3北海道集会」には約250人が参加。北海道大の岡田信弘教授(憲法学)は講演で「憲法は70年代に国連などで議論が始まった平和的生存権などの先駆けだ」と語った。上田文雄市長は「憲法改正が迫っているという認識をどう広めるのか議論を重ねなければならない」と呼び掛けた。
「日本を大切に思う道民の会」は「5・3憲法記念日講演会」を開催。日本マレーシア協会の坪内隆彦理事は参加者約25人を前に「憲法9条は日本の弱体化政策だった。人権重視の欧米的価値観と共同体や責任意識を大切にするアジア的価値観には違いがある。日本には日本の国柄に基づいた学問体系や法体系があってしかるべきだ」と訴えた。【円谷美晶、大谷津統一】