タイ舞踊の種類
舞踊の種類としては、孔雀の羽を両手に持って、お祝いのために2人組みで踊る「プラレーン」(Plaleng)、右手に金の花を、左手に銀の花を持って、男性の服装で踊る「金銀の花踊り」、両手に花の形をした壷わ持ち、王宮の夜の儀式に踊る「フラワー・ポット・ダンス」(Flower Pot Dance)、両手に一本ずつランタンを持ち、手首をひねって二つのランタンをぐるぐる回天させる「ランタン・ダンス」(Lantan Dance)、両手の指の間にロウソクをはさんで持ち、火を消さないように手首をひねって回転させながらゆっくり踊る「キャンドル・ダンス」(Candle Dance)、薄い布を持ってスピーディーに踊る「マン・ヌイ・シンタ」(Man Nuy Sinta)、親指以外の両手の指に長い爪をはめ、手首をぐるぐる回して、ゆるやかに踊る「フォーン・レップ」(Boun Lep)、武士が馬に乗って槍を持って戦うさまを舞踊化した「ランス・ダンス」(Lance Dance)、農民の豊年踊りで、二本の長い桿に足をはさまれないように通りぬけるように踊る「クラ・トップ・マイ」(Kra Top Mai)などが挙げられる。また、ジャワからマレーを経由してタイに入った舞踊として、クリス・ダンス(Kris Dance)がある。これは左手に布切れを持ち、右手に短剣を持って踊る剣舞である。ジャワのスリンピーとよく似ている(『アジアの舞踊』135~139頁)。
タイ舞踊の衣装
女性衣装 ①カムライタオ/足の飾り ②スワァナイナーン/胴着。通常布地でできている。 ③パーナンヌーン/金欄模様の長い布を、前で箱ひだをたくさん作って腰に巻いてスカートにする。 ④ケムカート/バックルの付いたベルト ⑤サーリン/左肩から腰にさげる鎖 ⑥パーホームナーン/腕前から両肩へ、そして後ろへ垂らす豪華な上衣。 ⑦ヌァムナーン/首のまわりの飾り ⑧チーナーン/前につける飾り ⑨パーフーラット/腕飾り。通常は胴着の袖についている。 ⑩パーエンラウプ/手の飾り ⑪パーワーラム/玉でできた腕輪 ⑫カムライターカープ/ムカデの格好をした腕輪 ⑬カムライスワン/幅広い金刺繍の腕輪 ⑭タームマアロン/指輪 ⑮モーンクット/女性用の冠 ⑯カンチャーク/冠の下にさがっている飾り ⑰ダークマイタット/冠の左側についている花 ⑱ウーバー/ダークマイタットから垂らしている花 (『アジアの舞踊』152~156頁)。 |
男性衣装 ①カムライタオ/足のくるぶしの飾り ②サーナッププラオ/先の方に美しい金刺繍をほどこした半ズボン ③プラーナン/サーナッププラオの上に着るズボン ④ホイカーン/両足に一枚ずつ膝まで垂れ下がっている鎧の直衣のようなもの。金刺繍がしてある。 ⑤シューアー/上衣。金欄模様のもの。 ⑥ラットサーユウー/ホイカーンの上から、腰に巻く布。金刺繍がしてある。 ⑦ホイナー/体の中央に垂れ下がったもので、ホイカーンよりも少し大きい。 ⑧スーワンクラトップ/ホイナーの上につける金属。 ⑨ケムカート/ベルトの中央につけるバックル。通常は純銀。 ⑩クロンサウー/首のまわりにつける飾り。金刺繍のもの。 ⑪タプスカン/タスキに似たオーナメントが、胸前で交叉するところにつける飾り。銀製で宝石がはめこんである。 ⑫インターヌー/長袖の上衣を使用するときだけつける肩章。金刺繍でできている。 ⑬パーフウラット/半袖の上衣の先につける腕飾り。 ⑭サンワン/両肩から腰へ、たすき形かける金属のベルト状のオーナメント。 ⑮ターブヒット/サンワンの両腰へくるりとつけるオーナメント。 ⑯男性用冠 ⑰ダークマイペート/冠の横につけるダイヤモンドの花形飾り ⑱カンチャック/冠の両側に垂れ下がっている豪華な彬刻をほどこしたもの。 ⑲ダークマイタート/冠の右側につける花 ⑳ダークマイタート/垂れ下がっている布製の花 21タームマアロン/指輪 22ウェンラウプ/銀線を巻いて作った腕輪 23パーワーラム/玉でできた腕輪 24トンコルン/幅広い金刺繍の腕輪 |