「日本の自立」カテゴリーアーカイブ

佐々木実「竹中平蔵氏の正体」英訳

 以下は、『月刊日本』2013年7月号に掲載された佐々木実氏のインタビュー記事「竹中平蔵氏の正体」の全文英訳です。

A True Picture of Heizo Takenaka

 Minoru Sasaki, journalist

Heizo Takenaka as Seeker of Regulatory Reform in the Field of Labor

NIPPON: In your book Shijo to kenryoku [Markets and Power] (Kodansha), you focus on depicting the real Heizo Takenaka. The book is full of suggestions for people who wonder just how it was that neoliberalism came to be introduced to Japan.

SASAKI: Takenaka said at the first meeting of the Industrial Competitiveness Council (ICC) on January 23, 2013, that “there is no magic wand for growth strategy; regulatory reform that gives corporations freedom and makes them more muscular is the first element of growth strategy.” The following day, Prime Minister Shinzo Abe proclaimed the necessity of regulatory reform using a manner of speaking that followed Takenaka’s statement almost to the letter. It was a scene that was symbolic of the closeness between Prime Minister Abe and Takenaka.

Takenaka had played a major role during the years of the Koizumi administrations. He was subsequently the subject of various criticisms, and during the years of the Democratic Party of Japan administration it seemed for a moment that he might have become a has-been. However, he survived, was picked up by Prime Minister Abe, and is now the leading neoliberal ideologist.

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安倍政権の姿勢は、わが国が属国であることを認めることになる

 元CIA職員エドワード・スノーデン氏による暴露をきっかけに公になった米国家安全保障局(NSA)の諜報活動が、同盟国にも及んでいたことが、極めて深刻な問題として受け止められつつある。
 「同盟」とは名ばかりで、わが国はアメリカの監視対象であることが暴露されたわけである。にもかかわらず、日本政府はアメリカの姿勢を問いただそうともしない。わが国がアメリカの属国であることを、自ら認めているようなものである。

 こうした中で、『琉球新報』社説(7月3日)が、「米の大使館盗聴 傲慢さ批判し究明求めよ」と題して、明確な主張を展開した。以下、その一部を転載させていただく。
 〈「同盟」や「友好国」の呼称が空虚に響く所業である。米国は事実関係を全て明らかにし、盗聴活動を即刻やめるべきだ。
 メールや携帯電話の通話などの個人情報収集への批判が高まると、米国は「対テロ対策」と言い張り、沈静化に躍起となっていた。
 自国の欲望をむき出しにし、大使館などを標的にした組織的で大掛かりな盗聴が明らかになるに至っては、「対テロ」の“大義”は完全に失われたと言えよう。 続きを読む 安倍政権の姿勢は、わが国が属国であることを認めることになる

「マハティールに見捨てられる日本」全文英訳

以下は、『月刊日本』平成25年4月号に掲載された、稲村公望先生のインタビュー記事「マハティールに見捨てられる日本」の全文英訳です。

The Japan That Dr. Mahathir Abandoned (?!)

INAMURA Kobo, Visiting Professor, Graduate School, Chuo University

(This is an excerpt from the April 2013 issue of Gekkan Nippon magazine.)

Japan, once the up-and-coming star for the countries of Asia

NIPPON: As someone who has struggled against neoliberalism, why is it that you have long taken note of the things that former Malaysian Prime Minister Dr. Mahathir has to say?

INAMURA: It’s because Dr. Mahathir’s words have included a strong message that can make we Japanese remember something important that we ourselves have forgotten.

Japanese society westernized after the war, and neoliberalism took hold with the end of the Cold War. As a result, the culture and civilization that the Japanese people themselves developed, along with the shape of the country supported by them, has been disappearing. Dr. Mahathir constantly offered words of encouragement: “Japanese, take pride in Japan’s traditional values!” “Use the power of Japanese civilization to develop the world!”

If I could speak without fear of being misunderstood, I would say that at one time Japan was like the big brother on which Malaysia could depend. In their younger days, it was a splendid older brother, and the younger brother learned many things. Once the older brother got his own household, however, he strayed from the path. His family didn’t have the power to stop it. The younger brother frantically cried out, “Brother, open your eyes!” The older brother should have quickly taken note of his younger brother’s strenuous cries.
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安倍政権で高まる「首切り自由化」論議

本来「大御宝」であるはずの労働者を、まるで自由に使い捨てできる道具にしようとする論議が活発になってきている。小泉政権時代に労働分野への新自由主義導入が加速したが、再び安倍政権はそれを再現しようとしているのか。
特に問題なのは、社員の首切り自由化論議だ。これは、一君万民を理想とする国体を踏みにじる暴挙ではないのか。以下、『愛媛新聞』社説(2013年03月19日)を紹介する。

解雇規制の緩和  「使い捨て論理」容認できない
金さえ払えば正社員を簡単に解雇できる―そんな規制緩和の議論が始まった。
安倍晋三首相が設置した産業競争力会議で、業績悪化など「合理的な理由」がなければ正社員を解雇できないと定めた労働契約法について、民間議員が「解雇しやすいルール」への変更を提言した。 続きを読む 安倍政権で高まる「首切り自由化」論議

安倍政権の英語教育偏重路線

 安倍総理がTPP交渉参加表明をした2013年3月15日、産業競争力会議では、武田薬品工業社長の長谷川閑史氏(テーマ別会合主査)が、国家公務員試験に英語検定試験TOEFLを導入することを提案した。グローバル・ビジネスに対応するため、さらに英語偏重を強めようという発想である。こうした提案が「教育制度の改革」という文脈の中で公然となされるのが恐ろしい。
英語中心のグローバル・ビジネスにひたすら対応することだけを考えているわけで、それはTPP推進の論理と全く同じだ。
国家の経済制度も教育制度は、グローバル・ビジネスへの対応ではなく、まず國體の確立を目標に構築されるべきである。

小沢一郎氏「安倍総理のTPP交渉への参加表明を受けて」(平成25年3月15日)

 2013年3月15日、安倍晋三首相がついにTPP交渉参加を表明した。TPP参加は国家主権の放棄であり、国体の破壊に直結する。経済界の一部の利益のために、国体を破壊するようなことは断じて許してはいけない。
 残念なことに、日本維新の会とみんなの党は自民党以上にTPPに積極的だ。こうした中で、同日生活の党代表の小沢一郎氏が明確な声明を出している。

〈本日、安倍晋三首相が環太平洋経済連携協定(TPP)交渉への参加表明を行った。生活の党はかねてより、TPPが単なる自由貿易協定ではなく、日本国民の命と暮らしを脅かし、社会の仕組みの改変を迫る異質な協定であることから強く反対してきた。しかし自公政権が日本の国益を守るより、米国の言いなりになり、TPP交渉に参加表明したことは、国家百年の大計にもとる重大な誤りであり、即時撤回を強く求める。
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混合診療拡大によって、まともな医療が受けられなくなる

先端医療をテーマとしたフジテレビ連続ドラマ『ラストホープ』でも取り上げられた混合診療(保険診療と保険外診療(自費診療)の併用を認めること)。
2013年2月15日、政府の規制改革会議(議長=岡素之・住友商事相談役)が、今後取り組む59項目の検討課題を示した。ここには、労働分野の規制改革など広範な項目が並んでいるが、特に危険なのがこの「混合診療」の範囲拡大なのである。
日本医師会は、現在保険の対象となっている診療が保険外となる可能性を指摘している。
全国保険医団体連合会は「混合診療を推進する人たちの本当の狙いは、決して患者さんの選択肢を広げることではなく、本来公的医療保険で扱うべき医療の範囲を縮小し、その分を自由診療に移し変えようというもの」「保険給付の範囲がどんどん縮小され、公的保険では必要な医療まで受けられなくなる危険性があります。これでは、患者さんの選択肢を広げるどころか、逆に『今よりも選択の幅が狭まる』ことになります。 」「相次ぐ医療改悪で、ただでさえ日本の患者負担は先進国一高くなっており受診抑制が広がっています」と主張する。 続きを読む 混合診療拡大によって、まともな医療が受けられなくなる

志岐武彦、山崎行太郎共著『最高裁の罠』

志岐武彦、山崎行太郎共著『最高裁の罠』


内容
「検察の罠」から「最高裁の罠」へ
「小沢事件」及び「小沢裁判」は、日本国家の暗部を次々と暴露してきた。東京地検特捜部の暗部、検察審査会の暗部、マスコミの暗部、そして米国の植民地支配の暗部……。
本書が取り上げるのは、「検察の罠」の先にある「最高裁の罠」である。 最高裁の司令塔の役割を担っているのは、「最高裁事務総局」という組織である。そして、この最高裁事務総局こそが、小沢一郎を強制起訴に追い込んだ検察審査会を管轄しているのである。
「守秘義務」や「非公開の原則」などによって秘密のヴェールに包まれたままの最高裁や検察審査会の深い「闇」。本書はその「窓のない、黒くて、ぶ厚い石の壁」に挑んだ記録である。
我々は多くの証拠や文献、そして現場での調査から、次のように結論せざるを得なかった。
●「小沢一郎検察審査会は、開かれていなかったのではないか」
●「検察審査会メンバーは、本当は存在しないのではないか」
●「小沢一郎強制起訴は、『架空議決』だったのではないか」

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日本維新の会は「小泉・竹中路線(新自由主義)の全面展開」だ!


日本維新の会「骨太 2013-2016」(平成24年11月29日)は、「経済・財政を賢く強くする」の中で、基本方針として次のような項目を並べている。

・公共工事を拡大するのでなく、日本の競争力を高める徹底した競争政策を実施する
・政府・自治体の予算事業を徹底して民間に開放・新規参入を促す
・保育の成長産業化
・医療・福祉の成長産業化
・自由貿易圏を拡大する=TPP交渉参加
★労働市場を流動化させる
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