東南アジア料理論 ⑱

ココナツミルク

飯・麺とココナツミルク(18日目)
マレーシア滞在中、何度か朝起きてすぐ、ブキビンタン界隈の屋台をぶらついた。
朝食を物色していると「ナシレマ」(Nasi Lemak)が目にとまった。これが有名なココナツミルクで炊いたご飯である。
マレーシアでは、干し小魚(イカンビリズ)、ピーナッツ、サンバルで味つけしたイカや野菜などの簡単なおかずといっしょに食べるのが通常のパターン。シンガポールには、マレーシアに近いナシレマと中華風のナシレマとがある。中華風のナシレマにはランチョンミート(油で揚げたハム)がついてくることが多い。 
「ナシ・クニン」というのは、お祝いなどの行事食として食べられるもので、ナシレマにターメリックで黄色をつけたもの。

このココナツミルクご飯もまた、マレーシア、インドネシア、シンガポールだけのものではない。
タイには、「カオ・マン・マプラオ」というココナツ・ミルクご飯があるし、ミャンマーのココナツミルクご飯、「オンタミン」も知られている。ミャンマーにはまた、ココナツミルクで煮たもち米をバナナといっしょにバナナの葉で包んで蒸した「オンソーム」という料理がある。
もち米といえば、ラオス。ここではもち米が主食の地位にある。やはり、もち米にサツマイモやアカメイモ(赤芽芋)を混ぜ、ココナツミルクと砂糖で味をつけて竹筒に詰めて焼いた「カオ・ラーム」という料理がある。また、フィリピンには「ブリンジ」というココナッツミルク・ピラフがある。
ココナツミルク・スープに麺を入れた料理も各地で人気がある。
まず、ミャンマーの「オンノ・カウスエ」が有名だ。タイにも「カオ・ソイ」という同種の料理があるが、ミャンマーが元祖といわれている。シンガポールでこれをあげるなら、「カリー・ミー」ということになりそうだ。つまり、ココナツミルク・スープに麺を入れたものであると同時に、これらはカレー・ヌードルとも呼べる料理なのだ。
東南アジアのカレーは、トウガラシなどのスパイスとココナツミルクをベースとしたスープの一種だということが、あらためて実感される。

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