「日本の真価」カテゴリーアーカイブ

頼山陽の思想

一君万民の理想

頼山陽肖像画(福山誠之館同窓会蔵)
http://www.ccv.ne.jp/home/raisanyo/jinbutu.htmより 一君万民の理想的統治を求めた頼山陽(1780~1832年)の著作は、王政復古の精神を鼓舞し、維新の大業を成就する大きな力となった。司馬遼太郎は、山陽の『日本外史』について、「この一書が幕末を動かしたとさえ言いたくなるほどである」と述べている(『この国のかたち』1、文芸春秋)。
 安藤英男氏は、山陽が「一君万民の平等思想を根底とし、天皇親政下の郡県制度を理想の政治形態とした」と書いている(安藤英男『頼山陽日本外史』近藤出版社、1982年(頼山陽選集 6)、3頁)。 続きを読む 頼山陽の思想

高山彦九郎の思想

垂加神道の系譜

高山彦九郎胸像
 高山彦九郎を取り巻く勤王運動の背景には、「『敬』(つつしみ)による神との合一」という垂加神道の真理の調べが常に響いていたのではなかろうか。高山が引き継いだ勤王運動の先人たちは、垂加神道の系譜ときれいに重なり合っているからである。 続きを読む 高山彦九郎の思想

皇道経済

強欲資本主義に対する世界的な反対運動が広がりつつあるいまこそ、わが国は、次のような特徴を持つ「皇道経済」に回帰すべきである。
(1)肇国の理想と家族的共同体、(2)神からの贈り物と奉還思想、(3)エコロジーに適合した消費の思想、(4)自らが成長するための生産=「むすび」、(5)生きる力としての「みこと」意識
⇒「忘却された経済学─皇道経済論は資本主義を超克できるか」(『新日本学』第20号)