筆者は、平成14年6月、大本・人類愛善会の青年たちとともに台湾の道院を訪れた。その際、「教祝」という道名を頂戴した。
「アジア的価値観」カテゴリーアーカイブ
異教寛容の風土が育てた唐代文化
正倉院には、聖武天皇の遺品や東大寺大仏の開眼供養献納品を中心にした宝物が伝世されている。調度品、仏具、遊戯具、楽器、文房具、服飾品、武器など、その数は9000点を超える。 この正倉院宝物は、中国唐代の美術を反映している。西谷正・九大文学部教授(考古学)は「宝物は、遣唐使などが利用した鴻臚館を経由して、正倉院に運ばれたと考えて間違いない」と指摘している。鴻臚館は、唐や新羅などの外国使節を迎えた大宰府政庁の外交施設(旧名称は筑紫館)で、跡地は福岡市の平和台球場付近。 唐代には、美術・建築だけでなく文学や音楽など、さまざまな文化が花開いた。日本の雅楽にも大きな影響を与えた中国伝統音楽の基礎ができ、才能のある女性たちを集めて楽器や歌、踊りも学ばせるための教坊ができたのもこの時代である。 |
アニミズム・汎神論関連文献
書籍
著者 | 書籍写真 | 書名 | 出版社 | 出版年 | 備考 |
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岡部隆志 | 神話と自然宗教(アニミズム)―中国雲南省少数民族の精神世界 | 三弥井書店 | 2013年11月 | ||
野村幸一郎 | 宮崎駿の地平―広場の孤独・照葉樹林・アニミズム | 白地社 | 2010年4月 | ||
工藤隆 | 21世紀 日本像の哲学 アニミズム系文化と近代文明の融合 | 勉誠出版 | 2010年3月 | ||
赤田光男 | 精霊信仰と儀礼の民俗研究-アニミズムの宗教社会 | 帝塚山大学出版会 | 2007年3月 | ||
安田喜憲 | 一神教の闇―アニミズムの復権 | 筑摩書房 | 2006年11月 | ||
佐々木雅発 | 独歩と漱石―汎神論の地平 | 翰林書房 | 2005年11月 | ||
岩田慶治 | 木が人になり、人が木になる。―アニミズムと今日 | 人文書館 | 2005年10月 | ||
保坂幸博 | 日本の自然崇拝、西洋のアニミズム : 宗教と文明/非西洋的な宗教理解への誘い | 新評論 | 2003年 | ||
正木晃 | お化けと森の宗教学 : となりのトトロといっしょに学ぼう | 春秋社 | 2002年 | 続きを読む アニミズム・汎神論関連文献 |
「投機資本主義の終焉に備えよ」『青年運動』第965・966合併号、平成24年1月15日
二〇一二年、世界は「大量破壊兵器」爆発の危機に直面するかもしれない。
ここで言う「大量破壊兵器」とは核兵器ではなく、金融分野の兵器「CDS」(クレジット・デフォルト・スワップ)のことだ。CDSとは、企業などが倒産し、借金が棒引きになるリスクに対する保証・保険を金融商品化したもの。リスクヘッジのための金融商品だが、一度CDSを売った会社が破綻すると、ドミノ倒し的に破綻の連鎖が始まり、その被害は一気に拡大する。だから、投資家のウォーレン・バフェットは、CDSを「金融版の大量破壊兵器」と呼んだのだ。
実際、二〇〇八年にアメリカ保険最大手AIGが救済されたのは、CDSの爆発を回避するためだったとも言われている。アメリカの金融機関はCDSを引き受けているために、深刻化するユーロ圏の危機がアメリカへ波及する可能性がある指摘されているのである。 続きを読む 「投機資本主義の終焉に備えよ」『青年運動』第965・966合併号、平成24年1月15日
「国体思想に基づいた普遍的価値 明日のアジア望見 第75回」『月刊マレーシア』499号、2008年7月31日
外交において、共通の価値観という言葉が頻繁に語られるようになっている。そこで語られる価値観とは、多くの場合、西洋近代思想に支えられた人権や民主主義という価値観である。
それは、前政権で持て囃された「価値観外交」や「自由と繁栄の弧」に象徴的に示されていた。二〇〇六年一一月三〇日、麻生太郎外相(当時)は日本国際問題研究所セミナーでの講演で次のように語っている。
「第一に、民主主義、自由、人権、法の支配、そして市場経済。そういう『普遍的価値』を、外交を進めるうえで大いに重視してまいりますというのが『価値の外交』であります。第二に、ユーラシア大陸の外周に成長してまいりました新興の民主主義国。これらを帯のようにつなぎまして、『自由と繁栄の弧』を作りたい、作らねばならぬと思っております」、「我が日本は今後、北東アジアから、中央アジア・コーカサス、トルコ、それから中・東欧にバルト諸国までぐるっと延びる『自由と繁栄の弧』において、まさしく終わりのないマラソンを走り始めた民主主義各国の、伴走ランナーを務めてまいります」 続きを読む 「国体思想に基づいた普遍的価値 明日のアジア望見 第75回」『月刊マレーシア』499号、2008年7月31日
「アニミズムと先端科学 明日のアジア望見 第59回」(『月刊マレーシア』477号、2005年1月1日)
古来、東南アジアの基層文化には、他の地域同様に、万物に精霊を見るアニミズム(Animism)があった。しかし、やがてアニミズムは、多くの場合に仏教、イスラーム、キリスト教などの普遍宗教の背後に隠れてしまった。そして、アニミズムは普遍宗教へと発展する以前の未開、野蛮な信仰だという考え方が浸透してしまった。だが、アニミズムには、行き過ぎた人間中心主義を修正し、自然との共生を確立する上で、重要な思想的可能性が秘められているのではなかろうか。 続きを読む 「アニミズムと先端科学 明日のアジア望見 第59回」(『月刊マレーシア』477号、2005年1月1日)
ディナール構想の展開
マレーシアのクランタン州が金貨ディナールを発行
タリバン兵士の死体に小便をかけるアメリカ海兵隊員たち
EAECとアジア的価値観
金子芳樹教授の指摘
マハティール前首相が1990年に提唱した東アジア経済グループ(EAEG、後にEAEC)構想は、当面の狙いとしては、東アジア各国の関係を緊密にし、先進国との通商交渉を有利に進めることを挙げていたが、単に通商問題の次元に止まるものではなく、アジア的価値観の復興と連動しており、文明史的な側面を濃厚に持つものだったのではなかろうか。独協大学の金子芳樹教授は、マハティール前首相のアジア的価値観論について論じた上で、次のように指摘している。 続きを読む EAECとアジア的価値観
マハティール首相「THE OFFICIAL OPENING OF POLMET 2000」
2000年3月20日 於:THE SHANGRI-LA HOTEL, KUALA LUMPUR |
I wish to thank the organisers for inviting me to declare open this conference. It is indeed a great honour that the first POLMET conference to be held in the new millennium is taking place in Kuala Lumpur. It is also very timely.
2. Urbanisation is taking place at a very rapid rate in Asia, as its city and town populations continue to grow. The region already has the largest population in the world, and about 700 million people now living in cities and towns. By year 2015, it is estimated that the region will have more than one billion people living in cities. There will be nine megacities with populations of more than 10 million and 17 very large cities with populations of more than five million. Economically and environmentally sustainable urban development in Asia is therefore a pressing need to ensure a safe, healthy, convenient and pleasant environment for its growing urban population. 続きを読む マハティール首相「THE OFFICIAL OPENING OF POLMET 2000」 |