8日放送の感想で、「高倉の演技は文字通り、魂による演技だ」と書いたが、今回のインタビューでそのことが明確になった。
やはり、彼が重視するのは、テクニックではなく魂であった。
『ゴッドファーザー』のマーロン・ブランド。疎遠だった息子が会いに来るシーンを見て、高倉は大仰な芝居がないのに、人の心を打つことを知った。それは、高倉が「どれだけの本物の気持ちを込められるか」が最も重要なのだと確信した瞬間だったろう。
インタビューで高倉は語った。「気持ちは、映る」と。
そして、映画俳優として一番大事なことは感受性だと語った。だから、彼は感受性を高めるために、良い映画を見たり、感動できる小説を読んだり、美術品を見たりするのだという。