富士講・山岳信仰の流れ
我が国には、古来山岳信仰が受け継がれてきた。中でも富士山は、火を司る神霊の宿る山として崇められ、鎌倉時代には山岳修験者や庶民の富士信仰が結びついて、「登拝の山」となった。やがて江戸時代になると、富士講が結成され、組織的な富士山参詣が行われるようになる。そして、明治時代には、富士講は丸山教、扶桑教、実行教という形で古神道の中にも流れ込んだ。
書籍
著者 | 書籍写真 | 書名 | 出版社 | 出版年 | 備考 |
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大谷正幸編 | 木曽御嶽信仰―宗教人類学的研究富士講中興の祖・食行身禄伝―中雁丸豊宗『冨士山烏帽子岩身禄之由来記』を読む | 岩田書院 | 2013/08 | 岩田書院史料叢刊 7 | |
山の考古学研究会編 | 山岳信仰と考古学 | 同成社 | 2003年 | ||
菅原寿清 | 木曽御嶽信仰―宗教人類学的研究 | 岩田書院 | 2002年 | ||
品川区教育委員会編 | 品川の富士講と山開き行事 | 品川区教育委員会 | 2002年 | ||
伊那市・伊那市教育委員会編 | 伊那の中世伝説・山岳信仰 | 新葉社 | 2002年 | 伊那市歴史シンポジウム | |
武蔵村山市立歴史民俗資料館編 | 東京都武蔵村山市谷津富士講調査報告書 本編 | 武蔵村山市教育委員会 | 2001年 | 武蔵村山市文化財資料集 ; 21 | |
岡田博 | 報徳と不二孝仲間 : 二宮尊徳と鳩ケ谷三志の弟子たち | 岩田書院 | 2000年 | ||
伊藤清郎 | 霊山と信仰の世界 : 奥羽の民衆と信仰 | 吉川弘文館 | 1997年 | 中世史研究選書 | |
静岡県文化財団・静岡県環境民俗研究会編 | 山と森のフォークロア―富士山を語るシンポジウム全記録 | 羽衣出版 | 1996年 | ||
富士吉田市史編さん室編集 | マネキ | 富士吉田市教育委員会 | 1996年 | 富士吉田市史資料叢書 / 富士吉田市史編さん室編 ; 13 | |
神代武男 | 富士講と清戸道 | 神代武男 | 1995年 | 練馬のむかし | |
森正史 | 山と信仰 石鎚山 | 佼成出版社 | 1995年 | ||
文京ふるさと歴史館編 | 江戸の新興宗教 : 文京の富士講 | 文京区教育委員会 | 1995年 | ||
宮本袈裟雄、高松敬吉著 | 山と信仰 恐山 | 佼成出版社 | 1995年 | ||
鳩ケ谷市文化財保護委員会編 | 富士講古典教義集 1~3 | 鳩ケ谷市教育委員会 | 1994年 | 鳩ケ谷市の古文書 ; 第19-21集 | |
神奈川大学日本常民文化研究所編 | 富士講と富士塚 ; 東京・神奈川, 東京・埼玉・千葉・神奈川 復刻 | 平凡社 | 1993年 | 日本常民文化研究所調査報告 ; 第2集,第4集 | |
土浦市立博物館編集 | 神奈備の山 : 山岳信仰と筑波山 : 第11回企画展 | 土浦市立博物館 | 1993年 | ||
東京都北区教育委員会社会教育課編 | 十条冨士講調査報告書 | 東京都北区教育委員会社会教育課 | 1991年 | 文化財研究紀要; 別冊 第5集 | |
鈴木正崇 | 山と神と人 : 山岳信仰と修験道の世界 | 淡交社 | 1991年 | 日本文化のこころ : その内と外 | |
高瀬重雄 | 古代山岳信仰の史的考察 高瀬重雄文化史論集 (3) | 名著出版 | 1989年 | ||
平野榮次編 | 富士浅間信仰 | 雄山閣出版 | 1987年 | 民衆宗教史叢書 ; 第16巻 | |
田中義能 | 神道十三派の研究; 上巻, 下巻 | 第一書房 | 1987年 | ||
鎌田茂雄 | 山岳信仰 : 心身を清める | 集英社 | 1987年 | 信ずる心 / 松原泰道責任編集 ; 7 | |
富士講 | 富士吉田市教育委員会 | 1985年 | 富士吉田の文化財 ; その22 | ||
岩崎敏夫 | 東北の山岳信仰 民俗民芸双書 | 岩崎美術社 | 1984年 | ||
佐々木千代松 | 民衆宗教の源流 : 丸山教・富士講の歴史と教義 | 白石書店 | 1983年 | ||
岩科小一郎 | 富士講の歴史 : 江戸庶民の山岳信仰 | 名著出版 | 1983年 | ||
栗田勇 | 大和熊野-古寺巡礼 ; 山岳信仰の山-修験の思想 | 講談社 | 1981年 | 栗田勇著作集 ; 第3巻 . 日本文化論 | |
日本常民文化研究所編 | 富士講と富士塚 ; 東京・神奈川, 東京・埼玉・千葉・神奈川 | 日本常民文化研究所 | 1978年 | 日本常民文化研究所調査報告 ; 第2集,第4集 | |
丸山教祖述、丸山教本庁編 | 丸山教祖真蹟御法お調べ 上 下 | 丸山教本庁 | 1977年 | ||
三浦家吉編著 | 滅びゆく富士講と富士塚 | 甲文堂出版部 | 1975年 | ||
大谷忠雄著、神奈川県教育庁社会教育部文化財保護課編 | 神奈川の富士講 | 神奈川県教育委員会 | 1974年 | 神奈川県民俗シリーズ ; 11 | |
神奈川県県史編集室編 | 丸山教本庁所蔵資料目録 | 神奈川県 | 1973年 | 神奈川県史編集資料集 ; 第5集 | |
柚利淳一 | 丸山教祖御伝 | 丸山教本庁出版部 | 1955年 | ||
田中義能 | 神道實行教の研究 | 日本學術研究會 | 1939年 | ||
柴田孫太郎 | 實行教概説 | 東方書院 | 1935年 | 日本宗教講座 | |
富士信導記 宍野半教會物語 ; 第1 | 川越房吉 | 1877年 | |||
柴田花守著、西川須賀雄述 | 國之真柱 | 柏原屋義兵衛 | 1865年 |
雑誌
著者 | タイトル | 雑誌名 | 巻・号 | 発行日 |
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渡邉 秀司 | 富士講から世間を眺める–食行身禄の信仰 (特集 富士山ネットワーク) — (遍在する富士) | 国文学 解釈と教材の研究 | 49(2) (通号 707) | 2004年2月 |
黄瀬 三朗 | 杣谷の富士講と「せんげんさん」–水難とたたかう民を支えた石仏たち (特集 水神) | 日本の石仏 | 107 | 2003年秋 |
芳賀 登 | 丸山教開祖伊藤六郎兵衛と世直し–その救済観を中心として | 風俗史学 | 22 | 2003年頭 |
川合 泰代 | 聖地「富士山」の風景–江戸・東京の富士講からのまなざし (特集 聖地の景観) | 地理 | 48(11) (通号 579) | 2003年11月 |
大谷 正幸 | 『生下未分語』翻刻–富士講研究に関連して | 仏教文化学会紀要 | 12 | 2003年11月 |
安永 興一 | よみもの 山岳信仰断章–石鎚・剣山 (地方整備局の発足と河川(5)四国) | 季刊河川レビュー | 31(1) (通号 117) | 2002年Spr |
長野 覺 | 九州の山岳信仰–記・紀・万葉・風土記・式内社・経塚による (島原半島特集) | 山岳修験 | 30 | 2002年12月 |
大谷 正幸 | 綾瀬稲荷神社所蔵富士講関係文書と同A群の一部 | 仏教文化学会紀要 | 11 | 2002年8月 |
大谷 正幸 | 金明水と富士講 | 風俗史学 | 16 | 2001年盛夏 |
西海 賢二 | 富士・御嶽・秋葉の山岳信仰と変遷 (地方整備局の発足と河川(2)中部) | 季刊河川レビュー | 30(2) (通号 114) | 2001年Sum |
岩鼻 通明 | 立山の山岳信仰–絵図にみる信仰の世界とその変遷をたどる (特別企画 立山開山1300年) | 山と渓谷 | 通号 792 | 2001年7月 |
津野 祐次 | 木曽駒ヶ岳の山岳信仰を訪ねて (特集 現代に継承される日本の山村文化) — (探訪) | 岳人 | 649 | 2001年7月 |
川合 泰代 | 富士講からみた聖地富士山の風景–東京都23区の富士塚の歴史的変容を通じて | 地理学評論 | Ser.A. 74(6) | 2001年6月 |
澤登 寛聡 | 富士信仰儀礼と江戸幕府の富士講取締令–呪医的信仰儀礼としての江戸市中への勧進をめぐる身分制的社会秩序の動揺をめぐって | 法政大学文学部紀要 | 47 | 2001年度 |
渡邉 秀司 | 富士講の研究–富士講身禄派の信仰から見られる前近代信仰生活 | 仏大社会学 | 26 | 2001年 |
由谷 裕哉 | 修験道・山岳信仰における地方の意味–妙高山と小菅山の事例から | 比較思想研究 | 28 (別冊) | 2001年 |
永藤 靖 | 奄美のショチュガマ祭祀について–琉球とヤマトの山岳信仰を視野に入れて(沖縄特集号 2000年秋) | 風俗史学 | 13 | 2000年秋 |
永藤 靖 | 『法華験記』の山の持経者–山岳信仰のコスモロジー | 文芸研究 | 84 | 2000年 |
渡邉 秀司 | 富士講の宗教性とその背景 | 仏大社会学 | 25 | 2000年 |
千嶋 壽 | 秩父地方の山岳信仰と三峰山 (三峯山特集) | 山岳修験 | 通号 24 | 1999年11月 |
久保 正敏 | 富士講の変遷 | 西郊民俗 | 通号 167 | 1999年6月 |
小柳 義男 | 四阿山の山岳信仰–山頂採集遺物の検討を中心に | 長野県立歴史館研究紀要 | 通号 5 | 1999年3月 |
平野 栄次 | 富士講・大山講の巡拝と遊山 (大会特集 都市・近郊の交流と変容–信仰と遊山) — (第49回大会共通論題 問題提起) | 地方史研究 | 48(4) | 1998年8月 |
兼康 保明 | 山岳信仰の底流 (特集 山の考古学) — (山と日本人) | 季刊考古学 | 通号 63 | 1998年5月 |
久保田展弘、本田不二雄 | 山岳信仰–霊山としての名峰に息づく擬死再生のコスモロジー (特集 日本の山を知る10章) | 山と渓谷 | 通号 750 | 1998年1月 |
山本 志乃 | 行衣にみる昭和の富士講先達とその活動 | 民具マンスリー | 30(6) | 1997年9月 |
西海 賢二 | 山岳信仰と奉納物–近世以降の石造物を中心にして (相模大山特集) | 山岳修験 | 通号 18 | 1996年12月 |
岩鼻 通明 | 展示批評 「福島の山岳信仰」展 | 地方史研究 | 46(4) | 1996年8月 |
福島 邦夫 | 平戸安満岳縁起–近世初期松浦地方の山岳信仰 | 長崎大学教養部紀要 人文科学篇 | 37(1) | 1996年7月 |
宮家 準 | 山岳信仰・修験道と地名 | 哲学 | 通号 100 | 1996年3月 |
牛島 史彦 | 民衆宗教における稲作技術指導–不二道文書をめぐる覚書(資料) | 九州女子大学紀要 人文・社会科学編 | 30(特別号) | 1994年 |
長野 覚 | 日本人の山岳信仰に基づく聖域観による自然護持-3- | 駒澤大學文學部研究紀要 | 通号 50 | 1992年3月 |
奥 武則 | <近代>と民衆–丸山教を素材として一試論 | 社会科学討究 | 36(3) | 1991年3月 |
木野 主計 | 富士講取締令の研究 | 大倉山論集 | 通号 29 | 1991年3月 |
岩崎 敏夫 | 修験道よりみた福島県の山岳信仰 | 東北学院大学東北文化研究所紀要 | 通号 22 | 1990年8月 |
長野 覚 | 日本人の山岳信仰に基づく聖域観による自然護持-2-紀伊半島・大峰山系の事例 | 駒沢地理 | 通号 26 | 1990年3月 |
長野 覚 | 日本人の山岳信仰に基づく聖域観による自然護持-1- | 駒沢地理 | 通号 25 | 1989年3月 |
須賀 源蔵 | 小谷三志と「不二道実行御伝」 | 神道及び神道史 | 通号 45 | 1987年9月 |
井口 喜晴 | 山岳信仰遺跡出土の遺物–奉納品に見る山岳信仰の諸相 (修験の美術<特集>) | 仏教芸術 | 通号 168 | 1986年9月 |
千葉 徳爾 | 山岳信仰に基づく社寺の発生と分布–特に美作地方を事例として | 駿台史学 | 通号 65 | 1985年10月 |
井口 喜晴 | 奈良国立博物館特別展–山岳信仰の遺宝 | 月刊文化財 | 通号 259 | 1985年4月 |
高橋 渉 | 「山岳信仰」の概念 | 宮城学院女子大学研究論文集 | 通号 62 | 1985年 |
馬場 哲雄 | 富士信仰と女性登山–不二道の倫理観の影響 | 日本女子大学紀要. 家政学部 | 通号 31 | 1984年3月 |
宮家 準 | 和歌森太郎教授の修験道・山岳信仰研究 (和歌森太郎追悼号–特集・歴史学と民俗学) | 史潮 | 通号 3 | 1978年5月 |
沼 義昭 | 日本における山岳宗教の一研究–自然崇拝から救済宗教へ (山岳信仰の研究) | 立正大学人文科学研究所年報 | 特別号(2) | 1978年 |
竹下 数馬 | 山岳信仰と芭蕉–「おくのほそ道」を中心として (山岳信仰の研究) | 立正大学人文科学研究所年報 | 特別号(2) | 1978年 |
宮崎 ふみ子 | 近世末の民衆宗教–不二道の思想と行動 | 日本歴史 | 通号 344 | 1977年1月 |
児玉 允 | 山岳信仰における虚空蔵菩薩 (東洋大学における〔日本印度学仏教学会〕第25回学術大会紀要-2-) | 印度学仏教学研究 | 23(2) | 1975年3月 |
渡辺 茂蔵 | 奥羽山系中部の山岳信仰 (栗駒・船形地域の自然と開発) | 東北学院大学東北文化研究所紀要 | 通号 5 | 1973年10月 |
佐和 隆研 | 山岳信仰美術の特質 (日本の山岳宗教とその美術(特集)) | 仏教芸術 | 通号 81 | 1971年8月 |
和歌森 太郎 | 近世末期の修験と富士講(研究余録) | 日本歴史 | 通号 272 | 1971年1月 |
安丸 良夫 他 | 「世直し」の論理の系譜(下)–丸山教を中心に | 日本史研究 | 通号 86 | 1966年10月 |
大槻 宏樹 | 社会教育運動の機能と伝統–富士講を中心とした考察 | 早稲田大学教育学部学術研究. 人文科学・社会科学編 | 通号 13 | 1965年3月 |
百田 師恵 | 観音霊場と山岳信仰について | 宗教学年報 | 通号 14 | 1965年2月 |
松岡 実 | 山岳信仰の分布からみた中世修験と近世修験 | 日本民俗学会報 | 通号 28 | 1963年5月 |
河原 正彦 | 初期山岳信仰論–山と祖霊との結合観念を中心として | 文化史研究 | 通号 12 | 1962年11月 |
鈴木 昭英 | 山岳信仰・修験道とシャマニズムとの関係–護法飛びの考察をめぐって | 大谷史学 | 通号 8 | 1961年10月 |
丸山教団と土着化過程について | 地理学評論 | 31(8) | 1958年7月 | |
平野 孝国 | 柴田花守–その時代と信仰的系譜 | 神道宗教 | 通号 15 | 1957年10月 |
小野 祐已 | 上代に於ける山岳信仰について | 史学会報 | 通号 6 | 1956年1月 |
熊谷 治郎 | 川路の富士講 | 伊那 | 通号 333 | 1956年1月 |
土谷 博通 | 山岳信仰形成の一過程について | 神道宗教 | 通号 11 | 1956年1月 |
柳川 啓一 | 村落における山岳信仰の組織 | 宗教研究 | 通号 143 | 1955年4月 |
相葉 伸 | 利根川上流地域における山岳信仰 | 日本民俗学 | 通号 3 | 1953年12月 |
別所 光一 | 富士講と富士塚 | 西郊文化 | 通号 5 | 1953年9月 |
岩科 小一郎 | 富士講の登山 | 国立公園 | 通号 44 | 1953年7月 |
丸山 学 | 山童伝承の展開–山岳信仰への一つの接近 | 熊本短大論集 | 通号 6 | 1952年12月 |
池ノ内 好次郎 | 宗岡の富士講 | 民間伝承 | 15(5) | 1951年5月 |
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