「川面凡児」カテゴリーアーカイブ

川面凡児の伊吹の法①

川面凡児
 古神道では独特の呼吸法が伝えられた。川面凡児の伊吹の法もその一つである。彼は、以下のように書いている。
 「鼻より空気に通じて宇宙根本大本体神の稜威を伊吸ひ込み、腹内より全身の細胞内に吸ひ込みて、充満充実すること三分五分乃至十分間ほどにして口を開き、静かに長くこれを伊吹くなり。ある限りを吹き出すなり。更にまた鼻より吸込みてかくの如くすること三度五度乃至八度十度十二度十六度等に及ぶ。そのいづれの度数にても、最後の時には口よりは吹き出さず、全然腹内、細胞内に吸ひ込み呑み込みて静かに全身の毛穴より出しつゝ徐々と唇を緩めつゝに出すなり。否最後の時には呑み込み吸ひ込むと同時に、神を拝して向はんとするところに行き、なさんとする事業に執りかゝるなり」(『日本最古の神道』)

川面凡児『建国の精神』目次

 
川面凡児『建国の精神』(稜威会本部、大正7年)目次。神道的宇宙観において、今泉定助に対する川面の影響が窺われる。

(一) 発端
(二) 目録
(三) 天壌無窮の神勅と神籬磐境の神勅との表裏
(四) 神代の世界的活動と奈良朝以後の島国的蟄伏
(五) 日本民族性、国民性と宇宙観、天地観、世界観、原人観、霊魂観、処世観
(六) 我と彼とはその究明を異にする事
(七) 唯一不二の根本大本体と世界列国の言語名称解釈
(八) 宇宙根本信念と国家統一と民族の興廃
(九) 日本民族の宇宙万有観
(十) 天神中主太神と空間、対象、宇宙 続きを読む 川面凡児『建国の精神』目次

川面凡児の禊行を体験

 古神道の大家、川面凡児の禊行を体験するため、筆者は2010年6月6日早朝、東京都練馬区にある稜威会本部道場を訪れた。
川面が谷中三崎町に「大日本世界教・稜威会」を設立したのは、明治39年春。「信仰を統一し、解釈を統一し、実行を統一し、世道を解頽を救ひ、人身の腐敗を救ひ、以つて個人を統一し、家庭を統一し、国家を統一し、世界宇宙を統一し、各自按分平等の自由幸福平和を獲得せしめん」とその目的を掲げた。本部は大正12年に大久保に移転し、川面没後の昭和17年に現在の練馬区関町へ移った。禊祓道場が新築落成されたのは、平成3年である。武蔵関公園に隣接する敷地は、豊かな自然に恵まれ、修行に相応しい場所だ。 続きを読む 川面凡児の禊行を体験