マスコミが報じない亀井静香氏の戦い

 二冊の亀井静香本『亀井静香が吠える 痛快言行録(2010年)、『亀井静香―最後の戦いだ。』(2012年)を著した、ジャーナリストの高橋清隆氏が、広島入りし、マスコミが避ける切り口で、連日重要な報道をしている。
 以下、「高橋清隆の文書館」に掲載された記事をまとめて転載させていただく。

★【書評】『晋三よ!国滅ぼしたもうことなかれ~傘張り浪人決起する~』亀井静香(メディア・パル)(2014年12月02日 08:09)
 05年に小泉政権が郵政民営化を打ち出して以来、グローバリズムとたった1人で全面交戦してきた男、亀井静香衆院議員。本書は、従米的政策によって自滅しつつある日本の惨状に我慢できず、「弟のようにかわいがってきた」安倍首相に託す渾身(こんしん)のメッセージである。
 
 文章は非常に砕けている。「ショボイよな」「ひどいもんだよ」「抵抗するぜ!」など、修辞法の軽さが目障りなほどだ。ライターが口述筆記したのだろう。内容は「アベノミクス」をはじめとする安倍氏の政策批判、小泉政権の総括、幼少期から国民新党脱退までの半生記、今後の戦いに向けた提言などからなる。

 安倍氏の政策批判では、経済学に明るい亀井氏の本領が発揮されている。「第1の矢」と称される金融緩和策は、わが国の株式市場を外国ヘッジファンドの賭博場にしていると指摘する。マスコミが絶対書かない真相である。
 「政府は、株価が下がればPKO(プライス・キーピング・オペレーション)で郵便貯金や簡易保険、国民年金などの公的資金をせっせせっせとつぎ込んで株価の維持に躍起になっている。…その結果、日本国民の積み立ててきた金が兜町を通じてアメリカをはじめとする外国の金融市場にジャブジャブ流れている」
 「機動的な財政出動」をうたう「第2の矢」は、日本の現状を見ないために空振りしているという。小泉改革前後から公共事業を減らしてきたために人手不足に陥り、技術者もいなくなり、金を積んでも工事が進まないと指摘する。
 「第3の矢」については、政権再交代のどさくさに竹中平蔵氏が入ってきて、新自由主義的な政策を展開していると批判する。郵政民営化や労働者派遣法の改正、タクシーの許認可制度廃止などを挙げた後、次のようにつづる
 「竹中も口では『セーフティーネットが必要だ』と言っている。しかし、日本人が長い歴史の中で続けてきた日本らしいセーフティーネットである『相互扶助』の仕組みを自由競争の市場原理に合わないという理由でさんざん破壊してきたやつが今さら何をという感じだ」
 亀井氏は竹中氏を「彼は派遣会社大手のパソナ会長も務めている。だから経済人と言った方がいいだろう」と両断。その上で、『美しい国、日本』を目指す晋三が、なぜこの矛盾に気付かないのか、俺にはさっぱり分からない」と吐露している。ほとんどの国民の正直な気持ちではあるまいか。
 今後の戦いに向けた提言として、農村漁村の復興や地域再生、特別会計の廃止などを挙げる。
 農業政策では、地方再生を掲げながらTPPや農協解体で農業をつぶしにかかる安倍政権の矛盾を指摘。補助金などを通じて農家に工夫を促すと同時に、食糧安保の観点から主食である米や麦を政府が買い上げることも提言している。
 地域再生については、日本の企業の99%が中小零細企業であることから、規模の大小を問わず地方に工場を出す会社に大幅な補助金を出し、新技術開発を促進することや、地方への移住者が増えている現状を踏まえ、保育園や特別養護老人ホーム開設などによる活性化を提案。「かんぽの宿」を使った長期介護サービスやデイサービスの検討にも言及する。
 財源は、特別会計と一般会計の一体化と、無利子非課税国債の発行で十分賄われると主張する。会計制度の変更で30兆円、無利子非課税国債で20、30兆円は捻出できるとにらむ。後者は消費税引き上げの代替策になる。
 ところで、同書は12月1日現在、Amazon「日本の政治」部門で第1位、総合でも88位の人気本だが、最寄りの紀伊國屋ですら置いてない。版元が小さいからだろうか。拙著『亀井静香が吠える』(K&Kプレス)の原稿がおよそ30社から断られた苦い体験と重なる。
 「亀井静香について書いた」と言うと、大抵「たたく方か、それとも持ち上げる方か」と聞かれ、「持ち上げる方です」と言うと、それで話は終わった。大手から亀井氏を肯定する本は出せないのがわが国の現状らしい。
 これまでのマスコミ報道も悪宣伝に終始してきた。12月14日投票の衆院選出馬についても、「『無所属』亀井氏、出馬固まらず」(11.18産経)「永田町ではすっかり存在感が低下した無所属の亀井静香元金融担当相」(夕刊フジ)など印象操作を繰り返す。亀井氏の名を出すと拒絶反応を示す国民がまだいるが、単にマスコミに洗脳されているだけではないか。
 12月2日から、「大義のない解散」(11.21亀井氏HP「視点論点」)に伴う選挙戦が始まる。同書は、国民を完膚無きまでに苦しめてきた従米路線政治への宣戦布告に見える。


★亀井氏が尾道で街宣、「晋三は全部逆をやってる」(2014年12月06日 00:55)
 衆院に広島6区から立候補している無所属前職、亀井静香(78)は5日、尾道市内10カ所で街頭演説を行った。午後3時すぎから JA高須駐車場で行った演説では、約200人の前で安倍政権の政策について「全部逆をやっている」と批判した。
 午後3時、選対本部長を務める佐藤公治前参院議員が姿を見せた。集まった市民に「なぜ年末に解散するのか、700億円近いお金をかけてなぜこの時期にと思っておられるのではないか」と向ける。地域や所得などの格差がますます拡大していることを挙げ、「政治に無関心でいられても、無関係でいることはできない」と提起した。
 佐藤氏は「一昨年、亀井先生と消費増税や原発再稼働、TPP参加、集団的自衛権容認などについてやるべきでないと言った。大変なことになるからと。私と同じように、離党してまでもけんかした。こんな状況になって今、皆さんが『選挙なんか、政治なんかもういい』と言ってもし亀井先生がここから出て行かなければ、『尾道は総意として賛成して自民党の方を出したんでしょ』ということになる。だから、私はどうしても亀井先生に勝っていただき、国会で異を唱えてもらいたい。私たちの思いを伝えていただかなければ。一党多弱になっては駄目だ」と訴えた。
 宣伝カーで到着した亀井氏は集まった市民全員に握手して回った後、マイクを取る。「佐藤公治先生と、一体となってこの郷土を守り抜き、おかしくなっている日本をどうにかしようと、私が先発ピッチャーをやる。この戦い、負けるわけにはいかない」と口火を切ると、拍手が湧いた。
 亀井氏は政策について安倍首相に電話で何度も翻意を促したことを明かした。「今、山口県がどうなってるか、一生懸命魚を捕り、百姓をやって生きておられる皆さん方の生活がどうなっているか、分かってるのか」と言うと、「いや、そのうち良くなるように……」などと返される。「何言ってんだ。逆のことをやってるじゃないか」と諭したという。
 アベノミクスについて「円安はメリットもあるが、日本で作った物を外国で安売りしていることになる。円安ならもっと売れるはずだが、最近は日本中、国内の工場をつぶして外国で物を作り、外国で売るから、全然輸出が伸びていかない。貿易赤字がずっと続いていく。国家にとっては大変な話」と批判した。
 物価について「中東で油が下がっているのに原料がどんどん高くなり、中小零細企業は製品を高くしなければやっていけない。悪性インフレに近くなっている。懐が良くなって物価が上がるのはよいが、全国で所得が減っているのに、物価が上がっている」と指摘した。
 「大企業は下請け、孫請けに値段を下げさせ、正社員を半分ぐらいに減らしながら、300兆円もため込んでいる。銀行から借りる必要がない。今度はその大企業から減税すると言っている。中小企業から減税すればいい。それが当たり前の話だ。今度はどんどん懐が寂しくなる者に消費税をぶっ掛けるという。1年半延ばしただけの話で、何でそんなことをしなければならないのか。ある所から取って、ない所に回すのが当たり前なのに、逆をやっている」
 集団的自衛権の容認に触れ、「大変なことをやっている。資源防衛ということで戦争になって、米国が『自衛隊を出せ』と言ったら『出せる』と言った。アメリカは10年に1回戦争している国。大東亜戦争の後、朝鮮戦争、ベトナム戦争、イラク戦争、アフガン戦争と、ろくなことになっていない。今までなら『あなた方が押し付けた憲法で出せない』と応じなかったが、今度は出せるようにした」と指弾。「自衛隊のひつぎがどんどん送られてくるようなことをやれるのか。やれっこないだろうと。結局は戦争好き人間にされただけだぞと。晋三は『いやあ、私は別に……』などと言葉を濁していた」と報告した。
 原発再稼働にも言及。「福島ではねた後、自民党は原発をやらんと言った。自民党は今回、全員再稼働賛成になっている。福島では今も、どんどん放射能が出ている。五輪が欲しいばかりに「完璧に制御できています」とうそを言った。放射能が人の体にどう影響するのか分かっていない。どこまでなら大丈夫かを。日本は地震大国で、どこで起きるか分からないのに」と警告した。
 その上で、亀井氏は「今の国民はでかいくぎを腸や肺まで打ち込まれても、マスコミが『針治療している』と言うと『まあ、効いてるのか』と思ってしまう。あなたたちは違うと思うが、心臓に打ち込まれるまで誰も抗議しない。生体反応が起きなくなっている」と挑発。「今度の選挙で今日の新聞のように大勝したら、覚悟しなければ」と警告した。
 一方、政権与党について「前回も前々回も、消費増税反対、TPP反対と言っても、皆さんが投票に行っているうちに逆になっていた。こんな日本に未来はない」と両断した。
 現在の自民党については「ごますりばっかり。誰一人、『やっちゃいかん』と言わない。昔の自民党は違った。少しおかしなことをしようとすると、『駄目だ』と殴り合いまでした。今はシーンとしてる。それが大勝したらどうなるのか。私は今、引くわけにいかない」と訴えた。


★「ハゲタカが年金を米国に運んでいる」と亀井氏(2014年12月07日10:19)
 亀井静香氏は6日、広島県世羅町で開かれた衆院選の決起大会で、「ハゲタカが皆さんの年金をアメリカに運んでいる」と安倍政権による年金運用策を批判した。
 亀井氏はマスコミが礼賛するアベノミクスについて、「日本中で所得が下がっているのに、物価が上がっている」と指摘。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)を念頭に「今の兜町はばくち場になっていると晋三に言った。産業資金の調達をする場所じゃない。(株価が)下がれば、皆さんの年金基金をバンバン入れている。今は外国人投資家が7割近くで、ハゲタカが皆さんの年金をアメリカに運んでいる。新聞やテレビが『けしからん』『大変だと』言わんから、皆さんは大変だと分からないだけ。株価が下がれば、また借りればいいとやっている」と批判した。
 年金加入者から世界最大規模の130兆円近い掛け金を預かって運用するGPIFは、55%を国内債券で運用してきたが、安倍政権は株式運用を増やし、政権に有利な状況を作り出してきた。運用委託先14社のうち10社に外資系金融機関を指定するとともに、10月には内外株式での運用を12%から25%に引き上げる新方針を決めている。


★「何度言っても…」、亀井氏が出馬と出版の経緯を告白(2014年12月07日 14:46)
 衆院選に広島6区から立候補している亀井静香氏は7日、地元庄原市内で開かれた集会で、出馬を決意した経緯と新著『晋三よ! 国滅ぼしたもうなかれ』出版のいきさつを明かした。 同市内の高(たか)自治振興センターに姿を見せた亀井氏は、およそ150人の住民の前で政治家としての半生を回想。「38年前、警察を脱走したときの私は、こうした日本にしたい、こういう古里にしたいと粋がった。現実は、自分の描いた姿と全然違っている。申し訳ない」と頭を下げた。
 「東京から金を持ってきて道路や公園、建物の整備を役人蹴飛ばしてやってきたつもりだが、結果を出したことにならない。国交省に掛け合って陰陽連絡道路の料金をただにしてもらい、(出身地)須川の一車線の道路をでかい道路に造り替えてもらった。しかし、通る車はない。家はあるが中に人が住まなくなった」
 亀井氏は全国の地方の深刻な状況が政治の結果であることを指摘。貧しい頃、3年前に他界したご近所の「大迫のじいさん」から現金10万円を贈られた話を披露し、その茶封筒に入っていた詩を朗読した。

谷間の美田草原に 時の流れのかなしけり 美しい国とは昔のことば 国の未来が思いやられる
 「大迫の家にとっても、毎月の給料や年金以上の額だったはず。何もやってないのと同じだ」と自身の無力を嘆いた。
 郵政民営化で自民党を離れたとき、後援会の人たちから「敵だった郵便局のために働くのか」「亀井は気が狂った」と言われたことを振り返り、「ありがたいことだが、バッジを付けるために生きているわけじゃない。また迷惑を掛けることになるが、寂しくはない」と向けた。 安倍政権が誕生して2年間、国民を苦しめる政策をやめるよう首相に説得を続けてきたことを報告。その上で、今回の出馬について「『そうですね』と言いながら、全く逆のことをやっている。自民党内の取り巻きは茶坊主ばかりで、大臣になりたくてしょうがないし。それで出る決意をした」と明かした。
 11月末に著書を出した経緯についても、「電話で何度言っても分からないようだから、本に書いた。『よく読んで腹が立ったら捨ててくれ』と伝えた。今ごみ箱の中かどうか分からないが」と苦笑いした。


★亀井氏が農協の自民推薦をやゆ、「殺そうとしているのに」(2014年12月12日 00:51)
 衆院選に広島6区から立候補している亀井静香氏は11日夜、庄原市東城地区で開かれた個人演説会で、JAグループが自民党を推薦していることについて「(自分たちを)殺そうとしているのに」と批判した。
 亀井氏は企業の会議室に集まった市民約180人の前でおよそ1時間、主に安倍政権の経済政策について批判した。
 アベノミクスはマネーゲームと断定し、「不思議でならないは自民党の候補者が『アベノミクスを地方にもたらす』と触れ回っていること。黒田(東彦日銀総裁)のばかたれが一生懸命福沢諭吉を刷っているが、東城町の皆さんの所に届いているか。届いているはずがない」と指弾した。
 「地方創成」戦略について、一括交付金を廃止しておきながら打ち出した安倍政権の欺まんを指摘。主題は「新農政」「攻めの農業」推進を掲げる農業政策に入った。
 「頑張っておられる方々をバックアップするというのは口先だけ。『もう減反せんでいい』『好きなようにいくらでも作ればいい』と言われ、『さすが自民党』と思われるかもしれないが、一等米が(30 Kg当たり)4700円。やれるわけがない。そんなことやっている自民党の連中は、農村をばかにしている」と怒りの形相を見せた。
 さらに「自民党は農村党だったが、今は違う。農村は票が少ないし。TPPをやったら、東城の町もアウトだ。アメリカのおっしゃる通りに全部やるという話。農業、林業、いろんな商売やられている方も規格から何まで米国の言う通りにしなければならず、病気をしても病院にかかれなくなる」と諭した。
 その上で、亀井氏はJAグループの政治姿勢に言及。「庄原、三次、尾道の農協は私を推薦してくれた。広島県はそれ以外全部、全国も全部自民党を推薦している。農協をなくし、株式会社にすると言っているのに、推薦して応援することを決めた。パーだと思う。(自分たちを)殺そうとしているのに」とやゆした。
 「応援しておかないと、後が怖いのだろう。こんな根性じゃ、日本が滅ぶ。どんなにこの農村を、田舎をばかにしているかということ。怒らにゃいかんでしょ」と向けると、会場から「そうだ」と歓声が飛び、拍手が湧いた。


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