日本近代のアジア主義の理想を把握するために何を読むべきか。筆者はまず、興亜の先覚者荒尾精の伝記を挙げたい。その中でも、井上雅二著『巨人荒尾精』(東亜同文会)は、日本人が一読すべき著作だと信ずる。 いま覇権主義を強める中国と、100年、200年、いや1000年単位で、どう共存するかを考えるために。アジア主義の理想を理解する必要があるのではないか。 『巨人荒尾精』冒頭に載せられた、近衛篤麿公の「東方斎荒尾君の碑」を噛みしめたい。
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