マハティール元首相がルック・イースト政策を打ち出した1981年に、同政策を実践する形でムクリズ氏は日本に留学している。上智大学で経営管理を専攻、1987年まで在籍していた。1989年にはボストン大学で国際マーケティングの学位を取得、東京銀行(現東京三菱銀行)のクアラルンプール支店勤務を経て、実業家として独立した。Opcom Holding会長を務めてきた。
マハティール前首相の息子には、ムクリズのほかにミルザン(Mirzan)とモクザニ(Mokhzani)がいる。輸送業界で成功した長男ミルザン(1958年生まれ)は、コンテナ運送業の業界団体the Container Hauliers’ Association of Malaysiaの会長を務めている。また、シンクタンク「アジア戦略リーダーシップ研究所」(Asian Strategy and Leadership Institute)を創設したことでも知られる。 石油、自動車業界で活躍してきた次男モクザニ(1961年生まれ)は、Kencana Petroleum BerhadやJaseri Automotive Group Sdn. Bhdの役員を務めている。また、セパン国際サーキットの会長を務めている。 前首相が「自分が首相であるうちは、子供たちには政治をさせない」という意向を持っていたこともあり、当初は3人とも産業界で活躍していた。
2003年10月末にマハティール首相が辞任したのを受けて立ち上がったのが、ムクリズ氏である。彼は2004年6月に正式に政界入りを表明した。その翌月、マハティール前首相は「わたしの子供は、もはや首相の子供ではない」と述べ、政界入りに同意した。
ムクリズ氏は、2004年7月に与党UMNOのクダ州クバンパス(Kubang Pasu)支部青年部長選では僅差で落選したものの、9月23日最高得票の694票を獲得して青年部中央執行委員に選出された。
2013年5月にはクダ州首相に就任した。