東京から北京に至る弾丸列車計画

 かつて、東京から北京までを弾丸列車で繋ごうという計画があった。
 大東亜戦争勃発直前の昭和15年に策定された長期計画で、下関から「朝鮮海峡海底トンネル」(全長約200キロ)を経て釜山へ。さらに、京城(現ソウル)、奉天(現瀋陽)を経て、満州国の首都・新京(現長春)・北京へと到達するという構想だった。
 現在の新幹線は、この壮大な計画の一部として生まれた。
http://tunnellove.cocolog-nifty.com/blog/2008/08/post_7ef0.html
「大谷光瑞─『亜細亜主義の行者』と呼ばれた探検家」(『月刊日本』2011年8月号掲載)で書いたように、当時は興亜の理念に基づいたさらにスケールの大きな構想があった。
 東京から始まり、中国に渡り、大陸を通り、バグダッド鉄道に繋がり、そして最後にイスタンブルにまで届くという欧亜横断鉄道構想だ。

「安倍政権はグローバル企業の奴隷か」

以下『月刊日本』平成26年9月号に載せた「安倍政権はグローバル企業の奴隷か」を転載する。

 
〈安倍政権の成長戦略に盛り込まれた法人税減税、「残業代ゼロ」制度、農業改革、混合診療拡大、水道などの公共サービスの民営化加速──などは、いずれもグローバル企業の利益拡大に結び付くものばかりだ。
 雇用、健康、安全など生命に深く関わる分野で国民を保護してきた法律を破壊して、新たな市場を形成し、グローバル企業の利益を拡大しようとしている。
 こうした新自由主義政策の旗を振っているのが、産業競争力会議、国家戦略特区諮問会議、規制改革会議などだ。こうした会議には、グローバル企業の代弁者やそれに連なる財界人たちが多数送り込まれている。
 産業競争力会議には、秋山咲恵(サキコーポレーション)、岡素之(住友商事)、榊原定征(東レ)、坂根正弘(コマツ)、竹中平蔵(パソナグループ)、新浪剛史(ローソン)、長谷川閑史(武田薬品工業)、三木谷浩史(楽天)が民間議員として名を連ねている。 Continue reading “「安倍政権はグローバル企業の奴隷か」” »

易学相伝の根本とは─「潔静精微」

 『易』はその本文である経と、その註解・解説である十翼(彖伝・象伝・繋辞伝・文言伝・説卦伝・序卦伝・雑卦伝の総称)とが別になっているのが本来の姿だった。
 ところが、漢の費直が経を十翼によって解する立場から、彖伝・象伝・文言伝を抽いてこれを分ち、経の当該卦の後に移してしまった。
 本来、経と十翼とは、成立の時代が異なる。しかも、経と十翼はそれぞれ『易』に対する態度が異なる。両者を綜合調節するのは本来不可能なのである。
 ところが、費直の易「今易」が主流となっていき、もともとの易である「古易」は滅んでしまったのである。しかも、易を解釈に解釈する人が生きていた時代の思想風潮までもが流入していった。
 これを歎き、『易』を古易の姿に復するとともに、卜筮の書という本来の性格を取り戻そうとしたのが、朱子だった。彼は、「古易」姿に復し、卜筮の書としての視点から新たな註を加えて、『周易本義』を著した。 Continue reading “易学相伝の根本とは─「潔静精微」” »