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女神との交感とジャワ舞踊

ジャワの伝統舞踊は、マタラム王国の宮廷舞踊と密接に関わっている。王の即位記念日にしか見ることのできない秘儀として伝えられたブドヨ・クタワン(Bedoyo Ketawang)の神秘性は、「ニャイ・ロロ・キドゥル」の伝説と深く結びついている。
「ニャイ・ロロ・キドゥル」は、物質的富よりも精神的価値を追求して宮殿から追放された中部ジャワの王女デウィ・ラトナ・スウィディが、南海を護る女神となったもので、マタラム王国の初代の王、スノパティ(Senopati)王は、彼女から国家の危機を救う神秘的な力をもたらす舞踊として、ブドヨ・クタワンを伝授されたという。
ブドヨ・クタワンは、大編成のガムランをバックに、花嫁姿の9人の踊り手による神秘的な舞踊である。
王は踊り手の中央に座り、女神と交感したという。そして、女神の化身でもある9人の娘の中から側室を選んだ。戦前までは、この踊りの踊り子は幼時から王宮に隔離して育てられたともいう(『日本経済新聞』1992年7月6日付夕刊)。 Continue reading “女神との交感とジャワ舞踊” »