「アジア・アフリカ会議」カテゴリーアーカイブ

書評 ポール・ゴードン・ローレン著『国家と人種偏見』

 「ファシズム陣営と反ファシズム陣営の戦い」。戦勝国側は第二次大戦をそう性格づけてきた。このような見方は、わが国の歴史観にも浸透している。ところが、第二次大戦の原因の一つに有色人種に対する白色人種の抑圧があったことは、否定できない事実だ。つまり人種問題だ。

 本書は、米モンタナ大学マンスフィールド・センター所長を務めたポール・ゴードン・ローレン氏のPower and Prejudice : The Politics and Diplomacy of Discrimination(『国権と偏見─人種差別の政治と外交』)を大蔵雄之助氏が翻訳したものである。脚注部分抜きで428頁にも上る大著だ。 Continue reading “書評 ポール・ゴードン・ローレン著『国家と人種偏見』” »

欧米植民地支配とアジアの文化協力

アジア人の人類への貢献

 東アジア共同体の課題として、経済、安保分野の協力とともに、文化面における協力の重視性もようやく認識されるようになった。東アジアが単に地域的な利益を確保していくだけでなく、国際社会で貢献していく上で、いかに文化協力が重要かについては、東アジア連帯の気運が盛り上がった1950年代半ばに、すでに明確に語られていた。その時代のアジア(・アフリカ)の文化交流の重要性に対する認識は、私たちの想像以上に深く、強烈だった。そこには、宗教誕生の地としてのアジアの誇りと、人類の進歩に対する貢献の歴史に対する明確な認識があった。それは、およそ100年前に岡倉天心が語り、やがてタゴールらによって引き継がれたアジア文化に対する誇りに繋がる。 Continue reading “欧米植民地支配とアジアの文化協力” »

アジア・アフリカ会議最終コミュニケ

1955年4月にインドネシアのバンドンで開催されたアジア・アフリカ会議の最終コミュニケ抜粋

「アジア・アフリカは偉大な宗教と文明の揺籃の地であった。この宗教と文明は自らの発展過程をたどりながら他の宗教や文明を豊かなものにしてきた。したがってアジア、アフリカの文明は精神的、世界的基盤の上になりたっている。不運にもアジア、アフリカ諸国間の接触は過去数世紀にわたってさまたげられてきた。 Continue reading “アジア・アフリカ会議最終コミュニケ” »

非同盟諸国会議

非同盟運動とは?

岡倉古志郎『非同盟研究序説 増補版』
 非同盟運動(Non-aligned Movement)とは、非同盟諸国会議に参加する国を中心とする運動のことである。
1961年9月にユーゴスラビアのベオグラードで開催された会議(⇒スカルノの写真)を起点とする非同盟諸国会議は、反覇権主義、民族自決を掲げる諸国家の会議として継続してきた。

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バンドン10原則=平和10原則

(1)基本的人権と国連憲章の趣旨と原則を尊重する。
(2)全ての国の主権と領土保全を尊重する。
(3)全ての人類の平等と大小全ての国の平等を承認する。
(4)他国の内政に干渉しない。
(5)国連憲章による単独または集団的な自国防衛権を尊重する。
(6)集団的防衛を大国の特定の利益のために利用しない。また、いかなる国も他国に圧力を加えない。
(7)侵略または侵略の脅威・武力行使によって、他国の領土保全や政治的独立をおかさない。
(8)国際紛争は平和的手段によって解決する。
(9)相互の利益と協力を促進する。
(10)正義と国際義務を尊重する。
(『世界史図説』浜島書店)